うつを漢方で改善

医薬品

適量を守って服用

うつ病を治療したいけれど、抗うつ薬や向精神薬は副作用が怖いという方がいます。そういうときは漢方薬を試してみるのもひとつの方法です。漢方薬は病気に直接作用するのではなく、体質を改善することで徐々に辛い症状を緩和していきます。うつに効く漢方薬として注目されているのが抑肝散です。抑肝散はもともと小児のために処方された薬で、夜泣き・ひきつけ・疳の虫などに効果があるとされています。体質的には虚弱気味で神経過敏な人に向いており、自律神経の働きを整えて気分を安定させるのに用いられます。原典には母児同服が可能と記されており、小児よりも服用量を増やす必要はありますが、大人が服用しても全く差し支えありません。近年の研究では、アルツハイマー病やADHDなどにも効果が認められています。抑肝散を成分とする薬は薬局でも入手できますし、精神科や心療内科で処方を受けることもできます。すべてのクリニックで取り扱っているとは限りませんが、抗うつ薬を服用したくない方は、医師に相談してみると良いかもしれません。一般に漢方薬は効果が出るまでに時間がかかり、服用量が適切でないとなかなか改善しないこともあるため、専門家に助言を受けて利用することをお勧めします。うつ病は神経伝達物質のバランスが崩れ、抑うつ気分が続く病気ですが、主にセロトニンの不足が原因になっていると考えられます。セロトニンは過剰な興奮を抑えて神経を安定させる作用を持つ物質です。抑肝散はセロトニンの分泌に働きかけることで、うつ病を改善させるとされています。またストレスや緊張感を緩和させ、安定した睡眠をもたらし、認知症による徘徊や暴力を抑制するという研究結果もあります。まだすべての作用が解明されたわけではありませんが、現代医学の立場から現在も研究が続けられています。抑肝散には複数の生薬が配合されており、煎じ薬のほかに飲みやすい顆粒タイプもあります。吸収効率を高めるため、基本的には空腹時に服用します。ただし胃が弱い方は注意して服用する必要があります。比較的穏やかな効き目を示す漢方薬ですが、副作用が全くないわけではないため、とりわけ他の持病を持っている方は、服用前に医師と十分に相談してください。うつ病の改善方法はひとつではありません。ときには即効性のある医薬品も必要ですが、しっかりと休養を取ることや、生活習慣を見直すことも重要なポイントです。多様な治療法のひとつとして、漢方を取り入れてみるのも良いでしょう。